問)あなたの地域の地方紙がクリエイティブな記事のコンテストを行っていて、
最優秀賞は掲載されます。
この写真を見て時間旅行についての話を書きなさい。
または、あなたが想像する200年後の生活を描写しなさい。
問)(問題用紙にロミオとジュリエットのある場面が書かれている。)
①シェイクスピアは劇中のこの時点で大人と若者の関係をどのように表しているか?
①シェイクスピアは劇全体では大人と若者の関係をどのように表現しているか?
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これはイギリスの義務教育修了の時点で行われる試験の「英語(つまりは国語)」の
過去問の内容の一部です。
英語は「言語」と「文学」に分かれていて、
上の写真の問題が言語、下のロミオとジュリエットの問題が文学からのものです。
「あなたの言葉で書きなさい」という指示付きです。
16歳、日本でいうと高校1年生でこのようなテストを受けるわけですが、
義務教育終了時点で求められる能力がこれだと、日本の高校受験とはかなり違いますよね。
昔、上の娘たちが小学生の頃にアメリカでホームステイをして、
現地の小学校を体験しに行ったことがあります。
そのときにたまたまお会いした方の娘さんが、
パリの大学に留学されていたのですが、
その方からこんなお話を伺いました。
「娘がフランスに行ってから驚いていたのは、
ヨーロッパの教育を受けた人たちのレベルはアメリカのはるか上を行っているということよ。」
確かにこのイギリスの義務教育修了時に受けるこのテストの内容を見ていると、
幅広い知識、深い読み、深い思考力、書く技術、こういうものを兼ね備えていなければ、
良い結果は残せないということであり、それは更に大学入学前の試験にも、大学での学びにも、
社会に出てからの能力にも多大な影響を及ぼすだろうなと想像できます。
それが、世界の大学ランキングにも深く関わってくる部分なのでは?
日本の大学入学共通テストで記述式の見送りが話題になっていましたが、
「記述式が当たり前」にならない限りは、根本的な改革にはならないのでは
ないかと感じます。
そもそもの基礎学力って何なのか?
マークシートが先なのか?
自分の考えを自分の言葉で人に伝えることができる記述ができることが先なのか?
いずれにしても、「読む力」「書く力」というものに、
小学生の頃から向き合っていきたいものです。
そしてやっぱり、真の学び、世界標準の学びを目指していきたいものです。